時間超越を含むゲームの矛盾-STEINS;GATE編

時間軸の移動(タイムトラベルやタイムリープ)を行なわれるゲームを3つほどやったことがあるのですが、内2つがよくよく考えると矛盾する内容なのです。

まずはシュタゲですが、やったことある人にしか分からないネタ。
やろうと思ってる人にはネタバレになるので要注意。

シュタインズ・ゲートの大まかな内容は主人公の鳳凰院凶真、
もとい岡部倫太郎(以後おかりん)が複数の世界線、時間軸を移動して話が進むアドベンチャーゲームです。

世界線とは今いる世界とは別の世界の時間軸のようなものです。
例えば、これを読んでいるあなたがいる世界線は今あなたがいる世界線です。
もうひとつ、これを読んでいないあなたが仮にいるとします。
これは別の世界線です。
非常に微妙な選択肢で世界線は増えますが小さい影響であれば1つに収束する…というのが作中のお話です。

作中、時間軸の移動はほとんどがタイムリープという記憶だけ過去に飛ばす手法でした。
コレは今いる世界線の過去の自分に記憶を飛ばすという方法で過去に飛びます。
簡単に言うと強くてコンテニューです。
記憶だけ飛ばすので未来の自分や過去の自分が鉢合わせすることはありません。
過去の記憶に今の記憶を上書きするだけなのでタイム・パラドックスも起こりえません。
(タイム・パラドックスとは自分が生まれる前に自分の親を殺したら今いる自分は消えるのか?消えたとしたら誰が親を殺したのか?とかそういう問題)

もう一つはDメールによる世界線の移動です。
世界線の移動は必ず起こるわけではなく、ある程度影響が大きくないと移動しないらしい。
作中で、1週間前の当たりくじの番号をルカに買わせていたがルカが記入ミスで結局当たらなかった。(宝くじがあたらない世界に収束した
ダルがフェイリス杯で勝つためにDメールを送ったが結局負けたらしく世界線の移動はなかった。(ダルの負けに世界が収束した
ちなみにこのDメールによる世界線の移動もおかりんの特殊能力!自称「リーディング・シュタイナー」により記憶の持ち越しをしている。
(ゲームの進行上しょうがない設定だと思う。)

これら2つ、タイムリープとDメールはゲームの設定上何ら問題もない。
(Dメールは現実のメールシステム上、色々と問題が発生すると思うが・・・)
問題は作中最後にあるタイムトラベルだ。

まずいくつか確認する点がある。
・おかりんはゲーム開始当初の世界線(紅莉栖が死んだ世界線)に戻ってきた
・ゲーム開始当初に紅莉栖が倒れているのを発見する前に男の叫び声を聞いているおかりん本人の悲鳴である
・同じ世界線の過去の自分自身の存在を確認している。
同じ世界線の同じ時間に2度タイムトラベルを行なっている。

ここから導き出される矛盾はおかりん(鈴羽も)が1人足りないということだ。

紅莉栖が死ぬ世界線におかりんは3回来ている。
1回目:血まみれの紅莉栖を見た。
2回目:紅莉栖の救出に失敗した。
3回目:紅莉栖の救出に成功した。

お分かりだろうか?
3回目に紅莉栖を救出に来た時、2回目のおかりんは存在していない。
しかし1回目のおかりんは存在している。
過去の自分が1人消えているのである。

俺が考えられる理由は2回目と3回目が微妙に違う世界線だったということ。
紅莉栖の死へ収束していた世界線であればどれでもタイムマシンの発表は行われているはずである。
(実際の所シナリオライターに聞いてみないとどういう意図か分からないんですけどねー・・・)

時間超越を含むゲームの矛盾-STEINS;GATE編」への1件のフィードバック

  1. 母ははははと笑う の発言:

    その指摘はいろんなところで言われているが、結局、矛盾のない考え方はいくつも存在する。
    代表的なものは、記事中にあるように、世界線が違うから。シュタゲ0をやったならわかると思うが、1度目のタイムトラベルをしたオカリンは結局失敗し、β世界線にいるまま時を過ごす。そして、1度目失敗オカリンにDメールを送る。このDメールが送られた時点で、世界はシュタインズゲート世界線へ移動する。
    作中での描写は、当時のオカリンを主観としているが、実際にSG世界線に行ったのはDメールの時点。よって、世界線は変動しており、オカリンがオカリンに会うことはない。

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